販売員という職業における「実力」は何処に宿るのか

めちゃくちゃ雑記です。

 洋服を買いに行った際に嫌な思いした事が一度もないって方は少数派だと思います。押し売りされそうになったり、マニュアルみたいな対応をされたり、もっと色々説明してもらって検討したかった・・なんて方もいらっしゃると思います。

 

ちなみに、私が最近で記憶にあるビックリな対応をされたのは、入店後いらっしゃいませ~と言われた次の言葉が、「ちなみにお住まいってどちらですか?」です。驚きすぎて逆に、おーこのままその話に乗ったろかいってなりましたが、ぜんぜん目的地が見えなかったので、途中下車してしまいました。

 

この例は極端ですが、その時点でほぼ商品を見る気が失せたというか、その人を意識しながらの買い物だったので、もちろん楽しめず。せっかく良いモノ置いてるのにな~と残念でした。おそらく、そういった会話の入り口から自然と商品の話にシフトしたいのは分かるのですが、突き放さないと他の方に迷惑がかかるので。

 

お客様と仲良くなって商品の話をたくさんしたい。

1点でも多く、1円でも高いモノを買ってもらいたい。

できればあまり売れていないモノも在庫リスクから買ってもらいたい。これは店側。

 

自分で納得して選択したい。

お値段以上の価値を見出したい。

できれば販売されている価格よりも安く買いたい。これは客側。

 

この、両者の間に生まれる思惑の差を埋めることができるか?という点に「販売員」という職業における「実力」が問われている気がします。

 

購入の意思決定を左右できる発言力を持つ販売員はごく僅か

社内の活きのいい後輩にたまに注意してきた事は「おまえの発言でコロっとお客様が買おうって決断したんとちゃうぞ」ということです。

そんな時ももちろんあると思います。しかし多くて1割が良いとこじゃないでしょうか。一応、私でも何百人かいてる会社のトップの売り上げをもっている販売員ですが、冷静にカウントしても一割もないと思います。

 

もちろん自信を持つことは良いことですし、販売員を続けていく上でのモチベーションにもなります。しかし勘違いまで発展するとすると大きな弊害が生まれます。

それは、「どや感を抑えきれずキメにくる」という弊害です。販売員とお客様の温度差が開きすぎると、凄まじい空気が流れます。望んでないのに、カリスマ販売員登場しました、みたいなセールスが始まります。

結果、お客様はそのお店から遠ざかってしまいますし、販売員は「あいつ買う気ないから」と言ったりしてます。そもそも、商品に対する文言の一つや二つで即決なんてのはあり得ないんです。

 

売らない接客、だけど売れる接客

懇意にしている販売員さんがいる方はよく分かるんじゃないかな、と思います。決してガツガツ売り込んでは来ないのに、その人から買いたいと思わせる販売員です。私にも何人か思い当たる、すごく話の上手い販売員がいます。

よく二日酔いで店頭にいたり、平日はやる気が無さそうだったり、全然商品のオススメなとこを話してくれなかったり・・。もちろんすごい知識と見識を持っているって知っている前提ですが、それ以上に人間として話がしたい、って思ってしまいます。

どこかに洋服を買いに行こうという場面で、その人が頭に一番に浮かんでいる時点できっともう術中にはまっているんでしょう。買い物に行く前から買わされている気がします。

どうしても、売りたい店・売り込まれたくない客、という関係性になってしまいがちですが、いかに売りたい!っていう印象を抑えることができるかが鍵かもしれません。

(よくこういった自己啓発本が出てますね(笑)個人的にあの手の本は苦手ですが、一つの道理であることに違いはないかなとは思います。)

 

わざわざ会いに行きたくなる販売員

近くまで行ったら会いに行ったり、たまに行く時は手土産もっていったり。そんな会いに行きたくなる販売員さんってすごく貴重でカッコいいですよね。自分と何が違うのだろうか・・と考えた時もありましたが、そもそも人としての魅力が負けてる気がしました。。飲みに行っても面白いし、終始しっかりしてて気持ちのいい人です

私はアパレル以外で働いたことがないので、あまり一般の会社の事は分かりませんが、きっとどこの世界でもそういった人はいて、仕事もできるはずです。

 

そう考えるときっと、洋服の知識だったり、ブランドの歴史だったり、最近のトレンドだったり。そんなことばかり詰め込み過ぎずに、もっと人としての教育をした方がいいよ、会社!って思います。

そして新入社員よ、高い洋服を何分割もして買う前に、色んなおじさんと酒を飲みに行った方がいいぞ!っても思います。

 

だいぶ話が変わってきましたが、問題の核心を突きそうで突けない、GW後の大雨の休日にふと思ったことでした。

 

おしまい

 

OMOCHI